過去日記19


怪談は夏の風物詩と見せかけて実は冬のものみたいな話があったかと思うんですが、
岡本綺堂の青蛙堂鬼談で、春雪霏霏、この夕べに春の怪談も一興と思いみなさまをお誘いしました、みたいな入りがあったせいか、春の怪談もいいじゃないのよと思うよね。
猿の眼に凍む秋の風

マハマナの死後、二人の住んでた屋敷が人手に渡って、何代か代を経て、あるときそこに嫁に入った少女が青年の幽霊を見るみたいな。
女の子の母方の祖母がまじない師の家系で、昔から悪霊とかそういうのを見ることが多かったんだけど、青年は肌は青くて髪は金色で到底人間には見えないものの悪霊にも見えなくて、でもそれならなんなのかが分からない。
古代エジプトには幽霊っていう考え方がない(たぶんなかったはず)ので、修行をしてない人が感じ取ることのできる人外のものと言えば悪霊のはずだけど、青年から悪い気配は感じない。
正体が分からなくて気持ち悪くて、女の子は青年がどういう存在なのか突き止めるために青年を探り始める。
青年は少女の存在も屋敷にいる他の人間の存在も認識していなくて、言葉を発することもなく、無表情で屋敷のところどころに現れる。あずまやの腰掛けに座っていたり、涼み廊下から中庭を見下ろしていたり、今は空き部屋になっている地下室の入り口に佇んでいたりする。
でもそのうち、青年がいつもその部屋の前で消える、正確にはその部屋の扉に吸い込まれるようにして中に入っていって消える部屋があるのに気づく。
それは納戸として使っている部屋で、少女が部屋の中を探ると、自分の嫁入り道具を納めた長櫃の下から、少し擦れて消えかけた魔法陣が出てくる。
その魔法陣に触れてから、少女の夢に、自分と同年代に見える少女が現れる。金髪で白い肌の、海の向こうの民に見える少女で、口が聞けないらしく、身振り手振りで少女に何か伝えようとしてくる。
金髪の少女は夢の中の空間の床に魔法陣を書いて見せて、少女にお願いをするような仕草で何度も頭を下げる。そういう夢を毎日見るようになる。青年の霊は相変わらず屋敷のあちこちに現れる。
だが青年の姿は次第に薄れてゆき、それにつれて夢の中の金髪の少女の必死さは増してゆく。
夢の中の少女が書いてみせる魔法陣は納戸の消えかけた魔法陣と同じものだと気づいた少女は、ある日意を決して納戸の魔法陣を夢の中の少女が教えてくる通りに書き直す。
書き終えた瞬間、光が納戸に満ち、それが収まったあとに魔法陣の上に立っていたのはあの青年だった。だがもう体は薄れておらず、目には意志の光があって、言葉も通じるようになっていた。
青年は、自分は精霊でファラオの僕であると言って、納戸に書かれていた魔法陣に、長櫃に入っていた呪具の力が加わってこちらの世界に召還されたが、魔法陣が消えかけていたために不完全な存在として漂っていた、このままいたら危うく存在自体が消えてしまうところだったと話す。
少女が長櫃の中を改めると、まじない師だった祖母が少女に贈った日覆いが、半ば焼け焦げた状態になっていた。この日覆いは危険な呪具なのかと訊く少女に、青年は、危険なものではないが魔術の心得がないものがもっているのはあまりよいことではないと言って、神殿に奉納するよう勧める。
それから、魔法陣を完全に消さずに置いていた弟子を叱っておくと言い残して、何かの魔法を発動させる。再び部屋が光で溢れて、目を開けたときにはもう青年も魔法陣も跡形もなく消えていた。ただ、半ば焼け焦げた祖母の日覆いだけが、今しがたあったことを告げていた。

みたいなそういう妄想を遊戯王カードWiki見ながら今してた。
魔法陣は実は黒の魔導陣で、マナが生前自室の床に書いたもので、でもうまく発動させられなくて、消すのも惜しくてそのままにしたままうっかり死んじゃったのが残ってたもの(うっかり弟子)
うまく発動させられなかったのは魔導陣を一部書き間違えていたからで、次の住人があまり深く考えずに魔導陣の上に長櫃とか置いたり擦ったりした結果、奇跡が起こって正しい魔導陣になっちゃった。でも消えかけ。
それに少女の祖母のまじない力(なんかそういうものがあることに今した)の籠もった日覆い(たぶん、少女を悪いものから覆い隠して守る的な意味でまじないをかけたんだよということに今した)が変に作用して師匠が不完全な状態で召還されて、不完全な状態で漂ってたせいでうっかり消えちゃうところだった。
弟子が魔導陣を触った少女になんとか夢で訴えかけて(ちなみに魔導陣の正しい書き方を死後に師匠に(怒られながら)習った)師匠が復活→上記に戻る。
師匠は黒・魔・導で黒の魔導陣の効果を消して帰っていきました。

みたいなね。
少女の祖母のまじない力の籠もった日覆いは神殿に奉納されて黒魔術のカーテンになりましたみたいなね。

ぜんぜん怪談じゃなかった。おわり。